2006 No.09
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>> 経済

中国知的財産権局長、「世界の加工工場」からの脱皮目指すと語る

国家知的財産権局の田力普局長はこのほど、中国政府サイトのオンライン・インタビューで、「知的財産権の創造と応用能力を向上させ、『世界の加工工場』という称号に別れを告げたい」と語った。

「中国は『世界の加工工場』だと言われているが、これをどう思うか、知的財産権保護は中国の自主革新(イノベーション)推進にいかなる重要な役割を持つのか」との質問に答えたもので、さらに次のように述べた。

▽「世界の加工工場」と言われるのは、中国の現在の経済発展状況を反映したものである。つまり、自主研究・開発、自主革新に欠け、単なる作業者、加工者だということだ。他の国、たとえば日本、韓国なども急成長の途上では、こうした状況を経験しており、世界に大量の製品を送り出していた。

▽こうした発展を継続することは困難である。なぜなら、それには長所もあるが、資源的制約、エネルギー消費、環境汚染などの問題も発生するからだ。また、労賃が安すぎるため、製品の競争力が強く、結果的に外国との貿易摩擦を生み出す。

▽この問題の解決のためには知的財産権保護を強化すると同時に、より重要なのは自主開発能力の向上、知的財産権創造・応用能力の向上をはかることである。

▽知的財産権は自主革新の基礎となるものであり、それを推し量る指標であり、市場における競争の重要な手段でもある。新たな構想、思考、発明、ブランドは、おおむね知的財産権という形で示され、その後実際の生産、研究・完成の段階をへて市場で必要とされる製品が生み出される。市場化、産業化をへて革新の全過程が完成するのである。

▽中国は「世界の加工工場」から「世界の工場」に変貌すべきであり、製造から創造の過程をへて、より多くの先端分野での市場を確保すべきである。たとえば、研究・開発、設計またはブランド、サービスなどの分野により多く進出し、より先端分野の産業、高付加価値分野に進出すべきである。