国務院、上海=杭州のリニアを認可、
2010年開業へ
上海市と浙江省杭州市をつなぐリニアモーターカー建設計画が国務院からの認可を得た。
上海市から杭州市までの全長は175キロ、時速450キロのリニアモーターカーが疾走することになる。在来線で2時間以上かかっていた両地域は、リニアで20分ほどの距離に縮まるともされている。建設総額は350億元(約5250億円)に達する見込みで、上海市の浦東空港から市街地へのリニアに次ぐ、中国で2本目のリニアになる。
上海社会科学院では、2010年に上海で開催される万国博覧会(万博)での人出を延べ7000万人以上と推定しているが、これは交通事情やホテル事情などから考えて、現在の上海市の許容量を大幅に超える。「(このタイミングで上海−杭州のリニアが)認可されなければ本当に間に合わないところだった」(同院の専門家)。
リニアモーターカーの工期は4年が妥当とされ、竣工後少なくとも1年の調整期間が必要とされていた。06年中に着工したとし、08年末に竣工、09年中に調整期間、2010年に操業開始というスケジュールとなる。
これが完成すれば、浙江省と上海の万博会場予定地や浦東空港が直結することになる。交通事情や都市環境事情の悪化が激しかった上海市の一極集中化が避けられ、長江デルタという大きな枠組みでの今後のさらなる発展に弾みがつくことも期待されている。
|