中国の農地不足、2020年までに1億ムー以上に
中国農業部の範小建副部長はこのほど、第10期全国人民代表大会(全人代)河北省代表団の「政府活動報告」を審議する分科会を傍聴し、「北京で「国務院が農地保護を強化しているため、農地が激減していた1996年以降の傾向が昨年改善された。しかし、既存の農地で食糧の安全を保障することは非常に難しく、中国の農地不足は2020年までに1億ムー(1ムー=15分の1ヘクタール)以上に達するだろう」とし、次のように述べた。
国務院が2004年に農地保護を強化してから、大きな成果があがっている。占用農地は第9次5カ年計画期(1996〜2000年)と第10次5カ年計画期(2001〜2005年)に大幅に増え、中国の農地は96年の19億5100万ムーから04年の18億3700万ムーに激減した。8年間で年平均1425万ムー減少したことになる。04年に減少した農地は1200万ムーで、これまで報告漏れになっていた占用農地を加えると、同年に減少した農地は1400万ムーにのぼる。
範副部長はさらに「今後も農地保護を強化していけば、農地減少の勢いを阻止することはできないが、相対的に楽観できる目標を達成することはできる」と述べ、次のような考えを示した。
農地が激減する傾向は改善されたが、農地資源は限られている。中国の現在の農地面積は18億3000万ムーにすぎず、食糧生産に利用する15億6000万ムーから16億ムーの農地で食糧の安全を保障することは非常に難しい。農地はたえず減少し、人口はたえず増加している。現状から分析すると、中国の農地不足は2020年までに1億ムー以上に達するだろう。
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