2006 No.13
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世界遺産――青城山

「青城山の奥深さは天下の冠なり」とたたえられる青城山は四川省成都平原の北西の果てにあり、国家AAAAクラス観光区、国家クラス景観区である。青城山は昔から美しい自然の景観と数多くの人文の景観で内外にその名を知られている。青城山は中国の道教の発祥地でもあり、山の上に自然とよく融合し合った道教の寺が10余カ所もあり、さまざまな様式の亭、橋、回廊、閣が40余カ所もあり、観光客がここで景色を眺めたり、憩いをとったりすることができる。原生のままの谷、古い藤など珍しい景観は、エコ観光に趣きを添える存在といえよう。

建福宮

青城山の丈人峰の麓にあり、唐の開元12年(724年)に築造された。中国の先祖の一人と言われる軒轅黄帝は青城山に住んでいた寧封子と呼ばれる仙人に道を学び、寧封子の助けで、蚩尤を打ち負かした。そのため、寧封子は「五岳」を導く「五岳の丈人」に封じられた伝えがある。建福宮がもとは丈人祠と呼ばれたのは、この寧封丈人にちなんでのこと。建福宮内には寧封子と道家の諸宗師の塑像が祀られている。建福宮の前には澄みきった谷川が流れており、周りには古木が生い茂り、静かで美しい。

天然図画

天然図画坊は竜居山牌坊崗の尾根にあり、西へ建福宮まで1q、清の光緒の頃に築造された十角屋根の二重式の亭閣である。この一帯では切り立つような黒色の岩を目にすることができ、雲や霧がたなびき、青い木々がコントラストをなし、ここに足を踏み入れた観光客はまるで絵の中に身を置くような感じになることから、「天然図画」(自然の絵巻物の意味)と名づけられている。

上清宮

上清宮は晋の時代(265〜316年)に築造され、現存の寺は清の同治の頃(1862〜1874年)に建てられたもので、山の岩の上に「天下第五名山」、「青城第一山峰」と刻まれている。上清宮には老子の『道徳経』の木彫りが収蔵されている。殿の右側の南楼の前に鴛鴦井、麻姑池があり、裏側の最高地点の老宵頂にある「呼応亭」に登って日の出、雲の海、聖灯という三つの景観を眺めることができる。

天師洞

天師洞は隋の時代(605〜618年)に築造され、建福宮から約2q離れた白雲渓と海棠渓の間の山の平地に建てられ、標高は1000m。うしろにある第三混元頂は絶壁が彩色の絵のようで、左側は青竜崗と接し、右側は里虎塘と連なっており、三方が山に囲まれ、前にある白雲谷は広々としている。山を背にするところは張道陵天師が住んでいた場所と伝えられているため「天師洞」と呼ばれた。

老君閣

老君閣は青城山の最高峰彭祖峰の頂上にあり、標高は1600余m。老君閣の土台の幅は400u、6層からなる。下部は四方形、上部は円形を呈し、「天円地方」の意味がこめられており、八角は八卦の意味である。外観は塔の形を呈し、てっぺんは三円宝、天、地、人を示すもの。老君閣内には高さ16mの銅像「老子騎青牛」(黒牛の乗った老子)がある。

青城山の裏山

青城山の裏山には飛泉、五竜、神仙、紅岩という奥深く、木々が青々と生い茂り、険しい谷が4カ所もあり、絶景ともいうべき絶壁の天窓、峡谷の桟道、淵や谷の滝、石穴、石筍などの自然の景観が50余カ所もあり、精緻で美しい絵巻物のようである。水晶鐘乳洞もさまざまな形をなし、鐘乳石が林のようにそそい立ち、中国では珍しい水晶体の大鐘乳洞である。