2006 No.35
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世界各地で中国語ブーム

安子

世界で中国語と同様、古い歴史のあるギリシャ語にラテン語。それらはすでに典籍にしか存在しないか、あるいは特定の用途だけに限られている。同時に、中国語は恐らく将来の世界で最も通用する言語になるのではないか、と考える人が多い。その新奇な魅力を今、専門家は注視している。

2、30年前の中学校の国語教科書にこう記されている。「ピンイン化、アルファベット化は中国語がたどる必然の道である」と。その最大の理由は、英語はタイプできるが、中国語は当時、それができなかったからだ。その後、世界はコンピューター時代を迎え、中国語もアルファベットで入力できるようになり、しかもそのスピードは英語を上回り、技術の発展ともにアップし続けている。

人は一生の間にどれだけの単語や符号を記憶すべきなのだろうか。中国語では1万語あれば十分だといわれる。国が定めた識字率向上運動での基準は1500字。理工系の大学生の場合、一般に2000字が求められている。2000字だけで、本を読み、新聞を見、科学研究ができるというのだ。

英語について言えば、シェークスピアの時代は3万語だ。彼自身これですべてを把握することができ、これを用いることで後世の人に精神的な糧を残してくれた。だが、新しい事物が次々と出現してきたことで、英語でも新語は増え続けている。

英単語は既に40万語を超えており、100万語を突破するのは近いと見られている。だが一方、中国語の状況は変わっていない。中高生は今でも、戦国時代(紀元前340〜同278年)の屈源が記した楚辞を滑らかに朗詠できるのだ。

だが現実には、中国語も危機に直面している、と言うべきだろう。英語ブームのなかで、中国語の表現能力が低下してきているのだ。高学歴でもそれは著しい。

だが逆に、世界は中国語ブームだ。100数カ国、約2300の大学が中国語課程を開設。中国語を学ぶ外国人は3000万人を超えるなど、学習者が急増している外国語の1つだ。

国際的に見ても、世界の主要国は母国語の普及を国家戦略として、巨額の資金を投入してその拡大に努めている。

中国政府も「孔子学院」を開設して中国語の普及に懸命だ。孔子は(紀元前551〜同479年)、春秋時代末期の思想家、政治家、教育家と知られ、儒家文化の創始者。この2500年余りの前の聖人が今、中国語を世界に広めようしているのだ。2004年11月の韓国を皮切りに、孔子学院はこれまでに30数カ国・地域に約60校開設されている。