2006 No.45
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経済貿易関係の着実な発展を促進

――2000年に北京で開かれた「第1回中国・アフリカ協力フォーラム」を機に、双方の協力に新たな紀元が開かれた。この6年来、フォーラムは集団対話と実務的協力を展開する上で有効な機能を果たし、互恵協力の経済貿易の発展を促す舞台ともなった。今月3日から5日まで、協力フォーラムの首脳会議と第3回閣僚級会談が開かれた。これに先立ち、本誌は中国とアフリカの経済貿易協力の状況、フォーラムが経済貿易協力の推進に果たした役割などについて、商務部西アジア・アフリカ洲司の周亜濱司長にインタビューした。

記者 中国とアフリカとの経済貿易関係をどう見るか。

司長 中国とアフリカの友好関係の歴史は長い。同じような歴史に遭遇したことで、双方は緊密に連携するようになり、民族解放を目指す闘争でも、国家建設という長い道のりでも、互いに同情し合い、互いに支持し合い、互いに促し合い、深い友好を結んだことで、双方の協力は南南(発展途上国間)協力のモデルとなった。

双方はその優位性をもって互いに補い合う、互恵の共同の利益を目指す協力パートナーだ。双方は平等互恵を踏まえて、互いに有無相通じ、長所をもって短所を補い、形式の多様化した経済貿易関係を展開している。中国政府は積極的に対アフリカ貿易を発展させており、アフリカからの輸入を拡大しているほか、より多くの中国企業がアフリカに投資するよう奨励している。また、インフラ整備や農業などの分野での協力を強化し、技術を移転することで、アフリカが資源の優位性を製品の優位性に転換して経済力を向上できるよう支援している。半世紀近くに及ぶ協力を通じて、経済貿易協力の規模は絶えず拡大し、協力分野も絶えず開拓されて、協力のレベルは絶えず向上し、多元化の枠組みが形成されつつある。21世紀に入り、とくに協力フォーラムが設立されて以降、経済貿易協力は急速に、全面的かつ安定的に発展する新たな段階を迎えた。

記者 近年、経済技術協力分野での進展具合はどうか。

司長 改革開放以来、中国政府は積極的に企業が成熟した技術及び管理ノウハウをもってアフリカ諸国とプロジェクト協力を展開するよう奨励、指導してきた。アフリカで展開している経済技術協力は、建築や石油化学、電力、交通運輸、通信、水利、冶金、鉄道など国民経済の各分野にわたっており、技術水準も日増しに高まっている。プロジェクト協力を通じて、中国企業は先進的な応用技術をもたらし、技術者や経営・管理者といった人材を養成してきたことから、就業の機会が増大するなど、アフリカ諸国が自主発展能力を増強できるよう支援している。05年末現在、中国は49カ国で約800件のプロジェクトを資金援助しており、中国企業は25カ国で58件の優遇借款プロジェクトを請け負っている。このほか、アフリカ諸国には大量の物資や技術援助を提供している。水稲や野菜の栽培、魚の養殖、肉製品の加工、中国医学・針灸、農業機械、太陽エネルギー、気象予報などの分野ですでに1万人を超す人材を養成した。中国の誠実で無私の援助はアフリカ諸国の政府や国民から幅広く称賛されている。

記者 政府は中国企業の対アフリカ投資や起業でどんな奨励策を講じているのか。

司長 アフリカ諸国は中国企業の投資に期待を寄せており、政府も投資と起業を奨励している。このため、商務部は一連の関連政策を相次いで制定した。充実した政策と法的環境を整備するため、商務部は積極的にアフリカ諸国と二国間投資保護協定を結ぶ交渉を進めており、すでに28カ国と協定に調印した。商務部はさらに、「海外投資と企業設立の認可事項に関する規定」を公布して、企業の対アフリカ投資の手続きを簡素化した。また海外投資に関する国別環境データや、国別投資障壁報告制度を整備するとともに、「海外投資の国別産業指導目録」を公布して、中国企業に国外投資環境に関する情報を提供し、企業がリスクを有効に回避できるよう指導するなど、海外投資を積極的かつ適切に展開している。

中国・アフリカフォーラムが設立されて以降、ますます多くの中国企業がアフリカ大陸に目を向けるようになった。現時点で、商務部が認可した金融業を除く投資企業は800社を超え、投資額は累計60億ドル超に達している。

記者 協力フォーラムの設立以降、この枠組みの中で経済貿易面ではどんな成果があったのか。

司長 00年の協力フォーラムでの第1回閣僚級会談は「中国とアフリカの経済社会の発展の協力に関する要綱」を発表した。経済貿易などの分野での協力に関して、具体的な構想や措置について詳述したものだ。会談終了後、双方はフォーラムの後続行動を着実に実施することを非常に重視し、中国政府は22の省庁クラスの機関で構成する専門の後続行動委員会を発足させ、「要綱」に記された貿易や投資、債務削減、プロジェクト協力、人的資源の開発などに関する対外的確約を着実に実施してきた。フォーラムの枠組みの中で、中国は初めて、重い債務を抱える貧困国や最貧国の期限を迎えたが未払いの政府債務約100億元を減免することにした。また、専門の資金を提供し、経営力と信用のある中国企業による対アフリカ投資を支援、奨励して互恵協力を展開しているほか、「アフリカの人的資源開発基金」を設立して、アフリカ諸国の専門人材の養成を支援してきた。

03年末に、エチオピアの首都アジスアベバで第2回閣僚級会談が開かれ、13カ国の元首と政府首脳のほか、44カ国から閣僚70人が出席した。期間中に開催された「中国・アフリカ企業家大会」には中国企業から約150人、アフリカ企業から350人余りが出席した。より多くのアフリカ製品が中国市場に参入できるよう便宜を図るため、中国政府は経済発展を支援しており、最未発達国28カ国の190品目の製品に対してゼロ関税を実施している。また04〜06年までの3年間に養成した各分野の人材は1万人を超える。

フォーラムが後押ししたことで、貿易は5年連続して急成長を遂げた。05年の貿易額は397億ドルに達し、年平均伸び率は約30%と、同期の全国平均をはるかに上回った。

記者 経済貿易分野で、政府にはどんな新規計画や構想があるのか。また、その見通しは。

司長 アフリカとの外交関係がスタートして今年で50周年になる。年初、中国政府は「中国の対アフリカ政策に関する文書」を発表した。伝統的な友好関係を強化し、互恵協力の分野を開拓することを強調すると同時に、政治面で平等と相互信頼、経済面で互恵と共同の利益を目指し、文化面では相互に参考にするという新しいタイプの戦略パートナーシップを確立、発展させることを提起している。4月6月には、胡錦濤国家主席と温家宝総理が相次いでアフリカ10カ国を歴訪したことで、パートナーシップはさらに前進した。

中国とアフリカは多くの問題で幅広い共通認識と共同の利益を有しており、協力をさらに強化し、促進させたいと願っている。今後、中国政府は引き続き「平等互恵、形式の多様化、実効の重視、共同の発展」という原則を掲げながら、適切な手順と措置を講じて、中国とアフリカの経済と社会の共同の発展をさらに促すことにしている。

まず第1は、積極的にアフリカ諸国からの輸入を拡大することだ。そのために、中国政府はすでに最未発達国からの輸入の一部製品に対して関税免除待遇を実施しており、これによりアフリカ諸国の対中輸出はかなり促された。今後、政府は企業が同じ条件の下でアフリカ製品の輸入を優先するよう奨励するほか、アフリカ諸国の貿易の発展のためにより公平で、より合理的な国際環境を目指していく。

第2は、援助と経済技術協力を緊密に結びつけて、アフリカの自己発展能力の増強を重視することだ。アフリカとの協力では、まずアフリカの要望を考慮して、アフリカの経済力を強大にし、社会発展を促進し、経済を支援し、技術協力を促進し、政府の企業との自主的かつ有機的な結合を推進するために努力していかなければならない。また、文化・教育・衛生など公益事業では実際に即した事を多角的に行うことで、アフリカの国民が真にメリットを得られるようにする。さらに、アフリカに進出した中国企業に対しては、工事の質と収益を重視し、環境保護を重視し、地元の市民を多方面から援助し、良い事、実際的な事を行うよう教育していく。

第3は、経済貿易面での人的往来を大々的に推進することだ。双方の企業家が相互訪問と往来を強化し、商会や協会など仲介組織を通じて理解を増強して、互恵協力の機会を拡大するよう奨励していく。同時に、中国政府は人的資源開発分野での協力を一段と強化し、経済発展という成功した経験を互いに参考にして共有し、アフリカ諸国がより多くの管理・技術面の人材を養成できるよう支援していく。