2006 No.52
(1218 -1224)
 

アドレス 
中国北京市
百万荘大街24号
北京週報日本語部
電 話 
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>> 中国の博物館

浙江省博物館

浙江省博物館は1929年に創立され、以前は「西湖博物館」と呼ばれていた。杭州・西湖にある孤山南麓に位置し、周辺には「西湖十景」といわれる断橋残雪や平湖秋月、岳飛墓などの景勝地が点在している。

有名な蔵書楼、文瀾閣も館内にある。93年に新館が完成。敷地面積は2万400平方メートルに拡大し、歴史文物館や青磁館、書画館、銭幣館、工芸館、礼品館、呂霞光芸術館、常書鴻美術館、明清家具館、精品館など10の展示館が増設された。江南地方の特色に富んだ建築物と回廊がうまく溶け合い、まさに「庭園に博物館あり、博物館に庭園あり」の独特な構造を見せている。また楼閣や亭を長廊とつなぎ、西湖の美しい景色を取り入れたことで、「天に極楽あり、地に杭州あり」として知られる杭州で今、新しい文化スポットに。

同館は収蔵と展示、研究を一体化した浙江省最大の総合人文科学博物館。展示品は10万点を超える。なかでも河姆渡文化の陶器、漆器、木器、骨器、象牙品や、良渚文化の玉器や絹織物、越国の青銅器、越窯や龍泉窯、南宋官窯などの青磁、会稽鏡や湖州鏡、明清時代の浙江省出身書画家の作品などは、いずれも世に知られた至宝。

燦然と輝く多彩な展示品から、浙江省7000年の歴史が多層的、多角的に理解できるほか、歴史文物館や書画館、青磁館、工芸館などには各種常設展が設けられている。また、国内外の文化財の特別展も不定期に開催。栖霞嶺の黄賓鴻記念室や龍遊路の沙孟海書法芸術館など、個人の名を冠した記念館も、同館の一部としてその豊富多彩な雰囲気を醸し出している。

この数年、ハイレベルの国際学術シンポジウムや、ドイツやフランス、日本、シンガポールで特別展を開催。大型学術雑誌「東方博物」や「七千年」などの書籍を出版していることから、浙江省博物館の影響力は日増しに高まり、内外でも有数の博物館となっている。