中日歴史共同研究、両国座長が談話を発表
中日歴史共同研究が12月26日、北京で正式にスタートした。中国側は歩平・中国社会科学院近代史研究所所長、日本側は北岡伸一・東京大学教授(前国連次席大使)が座長を務める。共同研究では「古代史」と「近現代史」の2つの分科会を設けて、話し合いが行われる。同日午後4時に催された開幕式を除き、会議はクローズドセッションで、取材陣には公開されない。開幕式では、両座長が次のように述べた。
▽歩平座長
共通の歴史認識はまず、歴史的事実への共同確認を基礎として構築されるべきで、「相互理解」が、中日歴史共同研究の過程において「終始貫かれる」べき原則となる。これからスタートする共同研究の第一歩として、われわれは各方面の歴史資料をできるだけ集め、偽物を取り去って本物を残し、分析・研究することを通じて、疎通と交流の場を社会に提供するべきだ。
歴史認識は複雑な問題であり、戦争の被害と加害という完全に異なる体験を持つ2つの国が、歴史の共通認識を話し合うことは、なおさら困難だ。
▽北岡座長
わたしは以前、日韓歴史共同研究に参加し、歴史問題で意見の一致をみることの難しさを身をもって感じた。だが、日中双方の学者は歴史共同研究を通じて、認識上の溝を狭め、両国間の理解と相互信頼を深めることができるものと信じている。
日中関係はとても重要だ。双方が歴史問題を適切に処理することができれば、エネルギー・環境・資源など多くの分野で両国がさらに有益な協力を実施するうえでプラスとなるだろう。
「人民網日本語版」2006年12月27日
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