2007 No.01
(1225 -1231)
 

アドレス 
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電 話 
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吉林省博物院

吉林省博物院は2003年、元の吉林省博物館と吉林省近代史博物館が合併してできた国家クラスの博物館である。博物院の所在地は、長春市光復北路3号の傀儡政権「満州国」の皇帝・溥儀の宮殿の旧跡にある。

吉林省博物館は1951年夏に、吉林市で建設が始まり、翌年2月、一般の開放された。その後、1954年に長春の現在の場所に移転した。

博物院の収蔵品は8万点で、このうち吉林省で出土した文物は1万余点。歴代の書画1万1000点、銅器、磁器、玉器、木器、漆器などの代々伝わってきた文物は2万点近い。自然の標本は2万6000点。一級文物に指定されている収蔵品は144点あり、その中には書画が106点ある。収蔵品の中ではとりわけ、烏桓、鮮卑、高句麗、渤海、遼、金の文物にもっとも特色がある。楡樹市にある漢代の鮮卑の墳墓から出土した鉄の甲冑、神獣が描かれた鍍金の銅の「牌」(身分証明)、口の大きな銅製の釜、メノウ珠の首飾りや集安市から出土した高句麗の黄色い釉薬をかけて焼いた四つの耳の付いた陶製の壺、白玉の耳杯、鍍金の銅製馬具、壁画の模写本と好太王の碑の拓本、敦化市にある六頂山出土の渤海の貞恵公主墓碑、契丹文字の銘文がある遼代の銅鏡などは、ローカルな特色を持つ重要な収蔵品である。

博物院の陳列面積は2000平方メートル余り、基本的な陳列は「吉林省歴史文物陳列」で、旧石器時代、新石器時代、青銅器時代、烏桓・鮮卑、高句麗、渤海、遼、金、元、明、清などの部分から構成されており、陳列されている各時代の典型的な器物は1331点である。また博物院は毎年、各種の臨時の特別展示を行うほか、全国各地の博物館との間の交流展示会を数多く挙行している。