2007 No.02
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長春・浄月潭、アジアのスキー競技の中心に

「07年長春氷祭り・浄月潭バーサーロペット」がこのほど吉林省長春市の浄月潭で盛大に開かれた。中国スキー協会主席で国家体育総局冬季運動管理センターの王揖濤主任は「浄月潭は近い将来、アジアでクロスカントリースキーの中心になると期待される」と強調した。

「バーサーロペット」はスウェーデンが起源。1922年に始まったクロスカントリースキー大会はすでに80年余りの歴史があり、現在はスウェーデンのモラのほか、米国のミネソタや北海道の旭川、それに長春の4カ所で開かれている。

浄月潭での第1回大会は03年3月15日に開催され、1日予定の競技に700人近くが参加。同年6月、長春市はスウェーデンにあるバーサーロペット本部と協力協定を締結、公式開催地となった。

大会の開催で欧州の長春への理解は急速に高まっている。この3年間に世界50カ国・地域の代表が出席して本部で開かれた総会では、いずれも長春の代表が来賓として最初に演壇で挨拶。欧州放送連合(EBU)も毎年、30数カ国・地域に向け特別テレビ番組「長春バーサーロペット」を制作してきた。

バーサーロペットはいまや長春の氷祭りを盛り立てるのに欠かせない存在。観光経済の発展でもけん引役を果たしているほか、これを契機に、庶民に馴染みのないスポーツだったクロスカントリースキーは急速に広まった。

現在、スキー競技に参加している小中高・大学生は長春市だけでもおよそ4万人。06年には体育総局の幹部が浄月潭を2度視察、ナショナルチームのスキー選手の夏季トレーニング基地に指定した。

長春市の劉実副市長は「03年にバーサーロペットを開催して以来、市政府から大きな支援を受けたことで、外国からの投資は毎年大幅に伸びている。今年の外資導入は契約ベースで217億元に達した。大会は規模、レベルともに絶えず向上しており、本部では3〜5年後には、地元を抜いて世界屈指の大会になると考えているほどだ」と語る。

さらに劉副市長は「外国企業との協力が、海外からの参加を呼ぶのに有効な方法だ」と強調。浄月潭開発区に進出したスウェーデンのノルディックウェイ社との協力は順調で、外国企業の直接投資によって、バーサーロペットに参加する外国人選手は年々増えているという。今年の参加者は25カ国・地域から2万人余り。

王主任は「競技の普及に伴い、スキーが1つの産業に発展するのは必至だ。この面で長春は一歩先を行く。浄月潭の自然条件はアジアでも群を抜き、それに加え、バーサーロペットの開催は年を追うたびに成功を収めている。こうした傾向を維持し、クロスカントリースキーとレジャー観光を結びつけた氷と雪のブランド力を強化しさえすれば、近い将来、国内ないしはアジアでクロスカントリースキーの中心になるのではと信じている」と話す。