06年末、中国外貨準備残高は1兆663億に
中国人民銀行(中央銀行)が先ごろ発表した情報によると、2006年末、中国の外貨準備残高は1兆ドルを突破し、1兆663億ドルに達した。年間で2473億ドル増加したことになる。
同時に公表された月間データによると、06年10月末、中国の外貨準備残高は1兆ドルを超え1兆96億2600ドルに、06年11月末には1兆387億5100ドルに達した。
1979年まで、中国の外貨準備高は10億ドルを超えたことはなく、マイナスとなったこともある。しかし改革開放による経済の急成長と貿易の拡大により、外貨準備高は急増した。
1981年末に初めて27億ドルに達し、1990年末には100億ドルを超え、110億9000ドルに、1996年末には1000億ドルを突破した。2001年末の外貨準備高は2000億ドル、04年末は6099億ドル、05年末は8189億ドル。06年2月末時点で外貨準備高は8536億ドルに増加し、日本を追い越して世界最大の外貨準備国となった。
中国人民大学教授の趙錫軍氏は次のように述べている。「外貨準備高は国の資金力と総合的な国力を表す一種の指標。1兆ドルを超える巨額の外貨準備は、十分な国際支払い能力と世界に対する経済的影響力を示している」。
しかし、外貨準備高の急激な増加が続けば、経済に悪い影響をもたらし、貿易摩擦の原因となる。中国はすでに、国際収支バランスを維持するためのマクロ政策を制定。国家発展改革委員会(発改委)対外経済研究所所長の張燕生氏は、「今後は輸出と外資利用の合理的な増加を維持すると同時に、積極的に輸入を拡大することで、外資利用の質を高めるべきだ」と指摘している。
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