2007 No.05
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韓国の新紙幣に中国の「渾天儀」
同国で議論呼ぶ

韓国メディアが23日伝えたところによると、韓国銀行は22日、1万ウォンと1000ウォンの新紙幣を発行した。1万ウォンの新札には中国古代の天文機器である「渾天」が印刷されており、これが韓国国内で議論を呼んでいる。

渾天儀は「渾儀」と「渾象」の総称。「渾儀」は天体の球面座標を計測する機器。「渾象」は古代人が天文現象を再現した機器で、太陽や月、星など天体の位置と運動規律を具体的に理解できる。いずれも中国の後漢時代の天文学者・張衡が開発したといわれる。韓国にもいわゆる独特の「渾天表」があるが、渾天儀はもともと中国の天文機器だと考えられているため、それを紙幣に用いれば、韓国を代表する科学成果だと誤解される恐れがある。

ソウル大学歴史学部の教授は銀行の配慮のなさを厳しく批判し、「渾天儀は中国に由来するため、韓国の通貨に用いることはできない」と指摘する。

こうした疑問に対して、韓国銀行の前発行局長は「箱型をした渾天表は紙幣の図案としてはまったく合わないことから、一歩譲って渾天儀を選んだ」と説明。一方、業界関係者は「銀行側は紙幣の図案を選ぶ際に設計のみを重視し、通貨特有の科学性や歴史的な意味を軽視したのは明らかに不適当だ」と反論している。