中国、工業生産は堅調であるが
エネルギー不足などを懸念
国家統計局は、2004年第1・四半期の中国における中国全土で一定規模に達する工業企業に関する統計データを発表した。
統計データによれば、1−3月の生産総額は前年同期比17.7%増の1兆1318億元で、3月のひと月だけで前年同期比19.4%増の4265億元となった。工業製品の売上高の伸び率は96.89%で、前年同期より0.23ポイント上昇した。
三資企業(合弁、合作、独資)と株式会社の生産高が急速に伸びている。具体的にはエレクトロニクス、冶金工業、交通輸送設備製造、電力、化学工業及び電気機械の六大産業が工業生産の伸びをけん引している。なかでも、エレクトロニクス業界、冶金業界の寄与率はそれぞれ13.2%、11.4%となっている。
統計データによれば、1−3月の工業生産の伸びは投資の拡大から、鉄鋼業とセメント産業は前年同期と比べてそれぞれ29.5%、23.8%と大幅に伸びた。国内消費では、一部の消費財及び関連製品の生産が高速な伸びを示した。また輸出の拡大も一因となっており、輸出額は前年同期と比べて30.5%増の6991億元で、工業の伸びへの寄与率は18.1%となった。
エネルギー面では、同期の発電総量は前年同期比15.7%増の4794億キロワット時となった。また、石炭生産量は前年同期比14.4%増の3億3526万トンに達した。社会全体の貨物輸送量も8.7%の高い伸びを保っている。数字上では成長傾向にあるにもかかわらず、エネルギー供給不足と輸送停滞の状況は中国で深刻な問題となっている。
|