2004 No.18
(0426 -0430)

アドレス 
中国北京市
百万荘大街24号
北京週報日本語部
電 話 
(8610) 68326018 
(8610) 68886238

>> 政 治

 

胡錦涛国家主席、アジアフォーラムで基調演説

2004年「博鰲アジアファーラム」の年次総会は4月24日中国南部の海南省博鰲で開幕した。

今度の年次総会のテーマは「共に利益を獲得するアジア、世界に開かれたアジア」である。この年次総会には35カ国・地域の1000人余りの政府要人、企業家、学者が出席し、中国の胡錦涛国家主席が開幕式で基調演説を行った。

胡錦涛国家主席は演説で、中国の発展戦略を述べると共に、今後中国が政治、経済、文化、安全などの分野でアジア諸国と協力を強化する具体的な措置を明らかにした。

博鰲アジアフォーラムは3年前に設立された、民間主導による組織である。アジア諸国の政府や経済界のリーダーおよび専門学者たちに対話の場を提供し、各国間の近隣友好関係を強化し、アジア諸国の共同発展を推し進めることがこのフォーラム創設の主旨である。

胡錦涛国家主席は開幕式で「中国の発展、アジアのチャンス」と題して基調演説を行った。その中で、胡錦涛国家主席はまず中国の発展戦略について、「中国は今世紀初めの20年間の奮闘目標をすでに明確に制定した。すなわち、2020年までに国内総生産(GDP)を4兆ドル、一人当たりのGDPを3000ドルに達するようにする。また、経済成長、民主の健全化、科学教育の進歩、文化の繁栄、社会の安定、国民生活の豊かさを更に高めることを図っている」と述べ、つづいて、「この目標を実現させるため、われわれは人を本とする、全面的、協調的、持続可能な発展の道を堅持していく」と強調した。

中国の発展とアジア諸国との関係について、胡錦涛主席は「中国の経済成長はアジアの発展に重要なチャンスをもたらした。中国は世界の潜在力の最も大きな市場である。この25年来、中国の市場はますます成熟し、今は世界3番目の、アジア最大の輸入市場となった。ここ数年、中国はアジア諸国・地域への直接投資が年平均20%の速さで伸びている。中国の発展に伴い、中国経済とアジア経済がいちだんと融合し、互恵、互利、相互補完、相互扶助という新たな協力関係が築かれるだろう」と述べた。

また、胡錦涛主席は「中国はアジア諸国との全面的な発展、緊密な協力というパートナーシップを発展させるのを心から望んでいる。また、アジアの共同の振興を実現させるため、政治面では平等で、互いに信頼しあい、経済面では共に利益を獲得し、文化の面では交流を行い、安全保障面では対話と協力を行わなければならない」と述べた。

胡錦涛主席は演説の後、記者の質問に答えた。中国経済が全体的に良好な発展の勢いを呈している下で現れた問題に対し、胡錦涛主席は「マクロ調整を強化、改善し、市場メカニズムの役割を十分発揮すれば、中国経済は必ず長期にわたり良好な発展を保っていくことができる。また、アジア経済と世界経済に貢献することができるだろう」との考えを示した。