2004 No.34
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原油価格高騰で中国のGDP成長が0.8%減速

今年上半期、国際原油価格が急騰し、8月に入ってからさらに加速している。8月3日、原油価格は1バレル当たり44ドルを突破し、9日は44.73ドルに上昇し、14日は一気に46ドルを突破した。

業界関係者は、今年年内に「50ドル」という予想を立てていたが、現実的にはそれをはるかに上回るスピードをみせている。これに対し、国家情報センター予測部の牛犁研究員は、もし原油高がこのままの勢いを続ければ、中国のGDP成がは0.7−0.8ポイント減速すると見ている。

専門家によれば、今年の1バレル当たりの原油価格を37−38ドルとした場合、昨年の年間平均28ドルと比べて1バレル当たり10ドルも高いことになる。中国の年間原油輸入量は1億2000万トンで、約8億8000万バレルである。単純に昨年と比べて外貨の欠損額は88億ドルに達する見込みである。

今年、中国は原油製品の輸入だけで300億ドルの貿易赤字が計上されるという。現在、中国のGDP成長には、輸出に依存する部分も大きく、この巨額の貿易赤字は、中国の経済成長にとって、明らかにマイナスとなる。また、原油価格は石油業界ばかりでなく、石油化学業界やエンドユーザーにも幅広く影響を与える。

実際、中国の経済成長にどの程度の影響を与えるのかは予測し難しいが、牛研究員の言うような1ポイント未満と見る専門家が多数である。経済過熱抑制策を進める中国にとって、今年は原油価格がなくても、成長率が低下するはずだが、原油価格によって、成長に大きな歯止めがかかるような場合、新たな政策が必要になる可能性もある。