2004 No.37
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>>中日交流

 

中日共同のチベット北部環境に
関する実地調査が終了

報道によると、中日合同環境科学調査隊は、30日以上にわたってチベット北部で行っていた実地調査作業を無事終了した。参加した研究者20人余りは空気の薄い高山での活動や悪天候など数々の困難を克服し、チベットと青海省を結ぶ青蔵公路の1千キロ余りの沿線、唐古拉山(タンクラ山脈)地区、念青唐古拉山(ニエンチェンタンクラ山脈)地区の自動気象観測ステーション9カ所、深層土壌の温度湿度観測ステーション9カ所、大気・土壌など多項目の総合観測ステーション2カ所、レーザー・レーダー観測ステーション1カ所などでの総合的な観測テストを完了し、大気や土壌、生態に関する大量の観測資料を収集した。

チベット北部環境科学調査隊の馬耀明隊員(中国科学院青海・チベット高原研究所研究員)によると、青海・チベット高原の南側は亜熱帯気候区に接し、北側は中緯度帯に当たる。東西の経度差は25度に達し、平均海抜は4000メートルを超える。海抜の高さなど地形的特徴と、地表が太陽から受ける強い熱エネルギーの影響は、アジアのモンスーンの形成や変化に重要な作用をもたらしている。しかし面積が広く、地形が複雑な青海・チベット高では、既存の気象・水文の観測ステーションだけでは不十分であり、データ収集期間も短い。人類が把握した青海・チベット高原の地形と気候の相互作用の知識は乏しく、中国東部に災害をもたらす気候の予報を難しくしている。