2004 No.39
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>>中日交流


呉邦国委員長、中日関係について
河野衆院議長と会談

全国人民代表大会常務委員会の呉邦国委員長は9月20日、河野洋平衆議院議長と北京の人民大会堂で会談し、次のように述べた。

中日関係について強調しなければならない点が2つある。ひとつは、26年前に調印された中日平和友好条約である。これにより、中日間の子々孫々にわたる友好関係が条約の形で正式に定められるとともに、中日共同声明の歴史問題や台湾問題の処理に関する原則が法的な形で確認された。

もうひとつは、今日に至る中日関係の発展は、長期的な視点を持つ両国の政治家や各界人士の努力の結果で、得難いものであり、もっと大切にしなければならないということだ。双方は現在、将来ともに、中日関係のこの大きな方向を堅持し、たゆまず共通の利益を追求し、拡大しなければならない。

これと同時に、双方が関心を寄せる問題を大いに重視し、適切に処理しなければならない。歴史問題と台湾問題に正しく対処することは、中日関係の政治的基礎である。中国はかねてから「歴史を鏡とし、未来に目を向ける」ことが、歴史問題を処理する上での正しい態度だと考えている。歴史を正確に認識し、対処してはじめて、歴史の悲劇の再演を避けることができる。台湾問題は中国の主権と領土保全に関わる問題であり、13億中国人民の感情を揺るがす問題であり、中国の核心的利益に関わる問題だ。中国は常に、台湾問題に対する日本の立場と行動を密接に注視している。台湾海峡情勢の重大性を日本が見極め、中国との約束を忠実に守り、中国統一の大事業にプラスとなる行動を多く取るとともに、台湾当局に誤ったシグナルを送らないよう希望する。

中国は一貫して、世界的・戦略的視点から中日関係を捉えてきた。中国の新指導部は、中日善隣友好関係の発展に引き続き尽力していく。中日両国は、アジアに重要な影響力を持つ国家として、地域の平和と安定の維持、共同発展の促進に対し、重要な責任を負っている。双方はアジアの発展という歴史的チャンスを捉え、戦略的視点から出発し、それぞれの強みを十分に活かし、意思疎通と協調を強め、地域協力を推し進め、アジアの繁栄と振興のために相応の貢献を果たすべきである。

河野議長は次のように述べた。

日本軍国主義の誤った国策が招いた侵略戦争は、中国とアジア諸国に災難をもたらした。この恥ずべき歴史的教訓は、永遠に記憶されなければならない。「一つの中国」政策の堅持、台湾独立の不支持という日本の立場は揺るがないものだ。

日本国衆議院議長としての今回の訪中で、中国の人々に日本国民の善意と友好的感情を伝えたい。現在の国際情勢において、日中間のさらに緊密な協力は、日中両国だけでなく、アジアおよび世界にとってもプラスとなる。