中国の貧困人口、
2億5千万人から2900万人に減少

中国政府は「国際貧困撲滅デー」に当たる10月17日、農村部の「貧困人口」が1978年の2億5千万人から2003年末の2900万人に減少したと発表した。農村部の人口総数に占める貧困人口の比率は、30.7％から3％前後に減少した。

中国の貧困撲滅活動には、次の成果が見られる。

（１）貧困対策の重点に指定された592の県では昨年、農村人口1人当たりの純所得が5.8％増加し、全国の増加率を1.5ポイント上回った。貧困撲滅活動が新段階に入ってから、貧困地域の所得増加率が全国の水準を初めて上回った。

（２）1986年から2003年までの18年間に、優先的に保護される耕地「基本農田」を2688万ムー（1ムーは15分の1ヘクタール）整備し、7459万人分の飲用水の問題を解決した。貧困地域の村のうち、道路が開通した比率は71.7％、電気は92.1％、電話は49.1％、ラジオ・テレビは82.7％である。

（３）貧困地域における学校の運営条件も大きく改善され、学齢児童の中途退学率は7.8％に下がった。行政村の70.2％に保健センターが設けられ、医師と薬が足りない状況も大きく改善された。農業技術が大量に普及し、科学的栽培の水準が大きく向上した。

世界銀行のウォルフェンソン総裁は、「貧困人口の減少数を基準として考えると、中国は間違いなく世界で貧困撲滅事業に最も大きく貢献している国だといえる」と語った。