経済学者が「保険業の40%はバブル」と警告
中央財経大学保険学部の?演蘇主任教授が 『北京晨報』のインタビューに答えた際、「2003年の国内保険業収入の40%はバブルだった」と指摘した。
これまで中国保険監督管理委員会(CIRC)がまとめた統計によると、2003年の保険料収入総額は3880億4000万元で、このうち生命保険料は前年同期比32.4%増の3011億元、財産保険料は11.7%増の869億4000万元であった。
しかし、?教授らの調査では、保険料収入総額は2210億3900万元、国民の1人当たり保険料は163.73元で、中国保監会がまとめた287.44元という数字と大きな開きがある。こうしたことから?教授は「保険公司の保険料収入が急増しているのは事実だが、国民に対する保障の質が上がっているとは言い難い」と分析した。
さらに?教授は「不合理な商品の販売で、生命保険業界にバブルが発生している。利益配当型のような投資型保険が最大の元凶である。そして、中国では投資型が先行して販売されているが、西側諸国では保障型保険で市場が飽和した後に投資型保険が増えた」という歴史的経緯を指摘した。
利益配当型及び投資連結型保険は投資を主眼に置いた保険である。投資連結型では全国的に解約者が増加したことがあり、利益配当型でも同じ状況が懸念されている。2003年の生命保険料収入のうち、1670億100元が利益配当型で、残りの94億元が万能保険と投資連結型の収入である。
?教授は「バブル脱出の道は一つしかない。それは保険を投資目的ではなく、保障を主とする本来の姿に戻ることだ」と結論付けた。
北京保監局の最新統計によれば、北京市内にある保険公司の保険料収入は今年9月末現在前年同期比1.2%減の208億6000万元。そのうち生命保険料は157億3000万元で、前年同期と比べて7.8%の大幅減となっている。「このような傾向の下では、各公司が商品の見直しを行えば、状況は好転するだろう」と教授は分析している。
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