2004 No.45
(1101 -1107)

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宇宙分野の新目標、月探査衛星打ち上げなど

中国科学技術協会の第5回青年学術年次総会が11月2日に開幕した。総会では、2003年10月に打ち上げに成功した有人宇宙船「神舟5号」の総指揮を務めた中国空間(宇宙)技術研究院の袁家軍院長がスピーチを行い、中国の宇宙科学の発展目標について説明した。主な内容は次の通り。

中国は、宇宙科学分野における発展目標として次の4点を定めた。

(1)長期間にわたり安定して運行する衛星地球観測システムの構築

(2)独自に運営する衛星放送通信システムの構築

(3)独自の衛星測位システム(GPS)の構築

(4)有人宇宙飛行の実現、有人宇宙プロジェクト研究・実験システムの初歩的な構築

(1)については、中国は今後、宇宙科学実験衛星を相次いで打ち上げ、太陽観測天文衛星システムを整え、長期的な運行メカニズムを構築する。新技術の実験衛星を打ち上げ、さまざまな衛星の適正な負荷や衛星プラットフォームなどにおける新技術について、飛行実験による検証を進める。月探査衛星、月面軟着陸機、月表面サンプル採取自動返還観測器を打ち上げ、月のエネルギー・資源の分布状況や法則性について、全面的かつ総合的な調査を進める。また中国は今後、陸地、海洋、気象、環境など衛星による一連の地球観測システムを構築する。

(2)については、中国は今後、固定通信、移動通信、テレビ中継、音声中継、ブロードバンドマルチメディア通信、地域内移動通信、データ中継などを担うさまざまな放送・通信衛星のシステムを構築し、衛星放送のカバー率100%を目指す。

(3)については、中国は今後、有人宇宙船の発展を基礎に、衛星のドッキング技術や飛行士の船外活動技術を躍進させる。「空間実験室プロジェクト」を制定し、長時間の自動運行と短時間のマニュアル操作運行による宇宙飛行システムを整え、宇宙ステーションの発展に向けた技術的基礎を確立する。