温総理、ASEANプラス3で
「中国は覇権を求めず」と表明

第8回東南アジア諸国連合（ASEAN）プラス3（中日韓）首脳会議が11月29日、ラオスの首都ビエンチャンで開かれた。温家宝国務院総理およびASEAN10カ国と日本、韓国の首脳が同会議に出席した。

温総理は会議での演説で「中国は東アジアでいかなる形の覇権も求めない」と述べた。発言の主な内容は次のとおり。

中国の発展はアジア諸国の協力なしにはありえない。協力の中で発展を図り、協力の中で安全を図るのが、新しい時代における中国の対外政策の重要な構成要素だ。中国は「隣国と仲良くし、隣国をパートナーとする」の方針を堅持し、「善隣・安隣・富隣(隣国と仲良くし、隣国を安定させ、隣国を豊かにする)」の政策を実行し、積極的にアジア地域協力への参画を推し進める。中国の発展をアジアの振興としっかり結び付けるとともに、中国自身の利益維持をアジア諸国の共通利益としっかり結び付ける。

中国のこうした政策はその場限りの措置ではない。それは中国が自らの発展の必要性とこの地域の共通利益に立脚し、長期的戦略を選んだのだ。中国の発展と強大によって動揺されることはない。中国の発展は他国への脅威とはならない。中国が大きく発展しても、この地域でいかなる形の覇権も決して求めない。