2004 No.50
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温総理、第7回中国・EU首脳会談で6つの提案

温家宝国務院総理は12月8日、欧州連合(EU)議長国オランダのバルケネンデ首相、欧州委員会のドゥランバロゾ委員長、ソラナEU理事会事務総長兼EU共通外交・安全保障政策上級代表と共に、オランダのハーグで第7回中国・EU首脳会談を行った。

温総理は、「中国・EU発展の全面的な戦略パートナーシップは双方の正確な選択であり、大きな発展の余地がある」とした上で、中国・EU関係をさらにレベルアップさせるため、次の6点を提案した。

(1)ハイレベルの相互訪問を維持し、戦略対話を強化し、国連改革、テロ対策、核拡散防止、地域問題、発展に関する問題などについて密接な協議と協力を引き続き進める。

(2)中国とEUの首脳会談で得られた共通認識をより適切に実行し、中国とEUの全面的な戦略パートナーシップを充実させるため、中国はEUとの関係や協力に関する専門チームをすでに発足させた。中国・EU関係の発展を共に計画していけるように、EU側も対応する専門機関を設立するよう望む。

(3)貿易と投資の規模を拡大し、技術貿易を促進し、双方向の投資を奨励し、互いに早期に最大の貿易投資相手国となれるよう努力する。双方はマクロ経済や各種の経済貿易政策について積極的に対話し、協議のメカニズムの効果的な役割を発揮し、経済貿易面の食い違いを適切に処理すべきである。

(4)環境・情報・交通・エネルギーの分野、特にクリーンエネルギーと再利用可能な資源、エネルギー方面での環境保護などの分野で協力を展開し、宇宙分野や重大な疾病の予防・治療におけるハイテク技術の研究や協力を強化する。

(5)文化、教育交流、人的往来の拡大を促進する。中国・EU文化フォーラムの設置を支持し、教育分野のハイレベルの対話を強化し、大学生やハイレベルの人材、研究機関による双方の交流を推進する。

(6)中国・EU関係の発展に適応し促進するため、新世代のパートナーシップ協定の締結を積極的に模索する。

温総理は、EU側が「一つの中国」政策の堅持を繰り返し表明したことを称賛するとともに、EUができる限り早期に中国への兵器輸出禁止を解除し、中国が完全な市場経済国であることを承認するよう望むと表明した。

EUの指導者は、中国・EU関係のレベルアップという温総理の提案に積極的な反応を見せた。バルケネンデ首相は、「EUは現在、対中兵器禁輸問題の解決に努力している」と表明し、ドゥランバロゾ委員長は、EU側も協力チーム設立の準備を進めており、中国との意思疎通と協力を強化していく方針であることを伝え、マンデルソン欧州委員(貿易担当)は、「EUは、中国が市場経済建設の中で得た業績を賞賛する。中国の市場経済地位に関する問題への関心の解決に努力し、中国企業の対欧投資を歓迎する」と述べた。

温総理とEUの指導者は会談後、核拡散防止や軍縮などの問題に関する共同声明や、原子力の平和利用に関する研究・開発についての協定など双方が締結する一連の文書の調印式に出席した。