中国人民銀行、人民元レート切り上げの報道は「事実無根」
中国人民銀行スポークスマンは2月18日、最近マスコミが報道した「人民元5%切り上げの機運が熟しつつある」、「中央銀行が人民元レートの調整を決定した場合、来月には実施段階に入る可能性が高い」などの内容に対し、「まったく根拠がない」と明言した。
同スポークスマンによると、人民元の公定レートと市場レートが1994年に一本化されて以来、中国は市場の需給を基礎とする単一的な「管理変動相場制」を取りつづけている。これまでの実践が示すとおり、同制度は中国経済の発展段階、金融の監督管理能力、企業の体力などに適ったものだ。こうした為替相場制度があったからこそ、人民元レートが基本的に安定を維持し、アジア金融危機の影響が食い止められ、中国経済の急速かつ健全な発展が保たれたのである。
中国は、人民元レートの安定維持という前提の下で、人民元レート決定メカニズムを改善し、資源分配における市場の基本的な役割を発揮し、経済に対するレートの調節作用を強化する方針だ。また、人民元の自由両替を着実に進め、外貨規制を徐々に緩和する。銀行の人民元と外貨の両替制度を改善するとともに、企業と住民の外貨使用規制を緩和することで、人民元レートが合理的かつバランスのとれた水準で基本的に安定するよう維持し、国際収支のバランスを保つ。
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