2004 No.01
(1229 -0102)

アドレス 
中国北京市
百万荘大街24号
北京週報日本語部
電 話 
(8610) 68326018 
(8610) 68886238

>> 社会

 

 

公務員の週末の消費感覚

譚 偉

2004年の元旦。多くのデパートやスーパーは店内を色とりどりに飾りつけ、まさに祭日気分に包まれた。各店とも祭日の消費に狙いを定めた割引セールを実施。北京随一の繁華街・西単にある中友デパートの元旦特別セールには大勢の人が訪れ、李毅さんも友人と一緒に人ごみにもまれながら買い物をしたという。

李毅さんは2003年9月に大学を卒業。国家公務員の試験にパスして北京市東城区財政局に就職した。公務員の収入は決して高くはない。李さんによると、彼のような大卒の初任給は大体1500元前後。高い現金収入とは言えないが、福利手当てや物資配給は他の職業に比べ多い。総合すれば、公務員の収入は低くないと言える。公務員の給与は何度か調整が行われてアップしており、社会の各層から見てすでに中等レベルに達した。「公務員の給与は低いけれど、日常の支出も他の職業に比べて低いですよ」と李さん。彼が勤める財政局では時たま臨時の手当てが支給され、給与を加えた純収入は大体2000元を超える。日用品なども配給されるので、生活費を節約することができる。

勤務は朝9時から夕方5時まで。自由な時間があるのは週末。「大学を出ると、みんな仕事に忙しいので、友人と一緒に食事をしたり、歌を歌ったり、リラックスできるのは週末だけです」。仕事を始めた李さんは週末になると必ず、友人たちと連絡して集まり、近況を語り合う。場所はそれぞれの家、時には雰囲気のいい場所を探す。費用は割り勘で、平均すると毎回1人300元前後。給与の大半は週末の集まりで使ってしまうという。「月曜から金曜まで仕事でお金を稼ぎ、稼いだお金は土曜と日曜で使ってしまう。公務員のような職業は、仕事は忙しいし、収入は高くないですから、週末に消費するのです」と李さん。

元旦は新しい年の始まり。過去1年を反芻する人もいれば、すでに新たな1年を展望している人もいるだろう。李さんは消費や財テクを計画的に考えたことはなかった。お金が手元にあれば、あれだけ使い、大半は飲食や娯楽に消費。自分自身を磨くための投資は皆無だった。「公務員は“親方五星紅旗”ですが、競争が激化しており、淘汰されないという保証はない。それに仕事の量が増えるに伴って、知識の無さを感じるようになってきた」と言う。李さんは今年、仕事をしながら大学院を目指し、自己充電して力をつける計画だ。「卒業までに年間2000元以上かかるけれど、自分の将来を考えれば、価値は大いにある」と強調する。

「去年1年間で、友人との友情はずっと深まりました」。李さんにとって今年も、週末の集まりは欠かすことができないようだ。「でも、都会に長く住んで、コンクリートばかり眺め続けていると、リラックスしたいと思いますね。みんな仕事を始めたばかりだし、収入も低いので、北京郊外あたりが最適な場所になるでしょう」。李さんは今、北京の観光地を紹介する資料を漁っているという。「今年は北京を一巡りしますよ」。