2005 No.04
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薮中外務審議官、「中国の発展は脅威でなくチャンスである」と語る

東京港区の慶応義塾大学で1月15日午後、日中関係の再構築をめぐる課題や提言をテーマとする国際シンポジウムが開催された。講師として、中日双方から有名な研究者6人が出席し、中国の王毅駐日大使、日本外務省の薮中三十二外務審議官が基調講演を行った。

薮中外務審議官は講演の中で、80年代の米国で起こった「日本脅威論」に触れ、日本経済の急速な発展に対する米国人の拒否反応により、日米間で経済摩擦が頻発した時期があったことを紹介した。一方、中国経済が急速な発展を遂げている現在、日本経済が中国をはるかにリードしていると思っていた日本人の中に、中国が経済面で日本を追い抜き、日本の発展にマイナスの影響を及ぼすのではないかとの懸念が出ていると指摘し、こうした懸念は、十分に心の準備ができていないことが原因だと分析した。

同外務審議官は、現在の中国経済の規模は日本のわずか3分の1だが、これは一時的な状況に過ぎないとしている。また、中国は数千年の歴史を持つ大国であり、人口はすでに13億人に達しており、経済の急速な成長はあたりまえだと指摘し、さらに、中国経済は日本を追い抜くのが当然であり、この事実をどう見るかが日本人の課題になるとし、日中間の2004年の人的交流は400万人を超え、貿易額は1679億ドルに達し、中国が米国を抜いて日本最大の貿易相手国になったことを挙げた。同外務審議官は、全体的に見れば、中国経済の発展は日本に有利であり、「中国は脅威ではなく、チャンスだ」という小泉純一郎首相の言葉が現在、現実に変わりつつあると語った。