2005 No.17
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胡錦濤国家主席、日本の小泉首相と会見

アジア・アフリカ首脳会議(バンドン会議)に出席した胡錦濤国家主席は4月23日夜、インドネシアの首都ジャカルタで、日本の小泉純一郎首相と会見した。

▽胡主席の発言内容

現在の中日関係は困難な局面に直面しており、両国の指導者が真剣に対応する必要がある。中日関係に現れた現在のような困難な局面は、われわれが目にしたくないものである。中日両国はいずれもアジア、ひいては世界で重要な影響をもつ国であり、二国関係がうまくいかなければ、中日両国にマイナスになるだけでなく、アジア地域の安定と発展にも影響する。両国の指導者は高い視点に立ち、歴史、人民、未来に対して強く責任を持つ態度で、中日友好、アジアの安定・発展維持という大局から、深く顧み、適切に処理しなければならない。

中国政府は中日関係を一貫して重視し、中日友好の方針を終始堅持しており、中日両国の人民が世々代々にまで友好的につきあっていくことと、そのためにたゆまず努力していくことをずっと強調している。

中日関係の発展プロセスが立証しているように、中日両国の和は双方に利益があり、争いがあれば双方に損害を与える。中日の友好協力をさらに打ち固め、発展させることは、両国人民の共通の願いである。現在の中日関係は多くの困難に直面しているが、中日の友好協力関係を発展させるという中国側の方針は変わらず、中日両国が平和共存、世々代々の友好、互恵協力、共同発展を堅持することを願う。

中日関係の発展について、次の5点を主張する。

1、「中日共同声明」、「中日平和友好条約」、「中日共同宣言」の3つの政治文書を厳密に順守し、実際の行動により21世紀の中日友好協力関係の発展に力を入れなければならない。

2、「歴史を鑑(かがみ)とし、未来に向かう」ことを的確に堅持しなければならない。日本の軍国主義が発動した侵略戦争は、中国の人民に重大な災厄をもたらすとともに、日本の人民にも深い損害を与えた。歴史への正しい認識と対応とは、つまり、あの侵略戦争に対して表明した反省を実際の行動に移すことであり、中国やアジア関連諸国の人民の感情を傷つけるようなことを決して繰り返さないということだ。日本が厳粛かつ慎重な態度で歴史問題を処理するよう望む。

3、台湾問題を正しく処理しなければならない。台湾問題は中国にとって核心的な利益であり、13億の中国人の民族感情にかかわる問題だ。日本政府は「一つの中国」政策と「台湾独立」不支持を何度も表明している。日本がこうした約束を実際の行動に反映させるよう望む。

4、対話と対等な交渉を通じ、中日間の相違を適切に処理する姿勢を貫き、相違を解決する方法を積極的に模索し、中日友好という大局が新たな妨害や衝撃を受けないようにしなければならない。

5、双方の幅広い分野での交流と協力をさらに強化し、民間の友好的往来をさらに強化し、相互理解を促進し、共同の利益を拡大し、中日関係を健全かつ安定的に、前向きに発展させなければならない。

双方が今回の会合を契機に、的確な措置を取り、相違を解消し、困難を克服し、中日関係の健全かつ安定的な発展に努めることを願う。

▽小泉首相の発言内容

日中友好は非常に重要であり、両国にプラスであるだけでなく、アジアや国際社会にとっても重要な影響がある。中国の急速な発展は日本にとって脅威ではなく、チャンスであり、この認識は次第により多くの人びとに受け入れられつつある。日本は胡主席の提案した5つの主張の精神に基づき、日中友好協力関係を積極的に推進したい。歴史問題や台湾問題では、日本政府は今後も日中の3つの政治文書が定めた原則を順守する。この立場にいかなる変化もない。対話を通して日中間に存在する意見の食い違いを解決するという胡主席の提案に完全に同意する。