2005 No.01
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国際社会、津波被災国の援助に乗り出す

――年の瀬に発生した災害に、国際社会は次々と援助の手を差し伸べている。

倪延硯

2004年が間もなく終わろうとしていた時、インド洋で惨劇が起きた。2004年12月26日、インドネシア・スマトラ島の西海岸付近で超大型の地震が発生した。中国地震局の推定ではマグニチュード8.7。この地震によって起きた大規模な津波は震源地の周囲一帯を呑み込んだばかりか、遠くアフリカ東海岸にまで達した。

国際赤十字社東南アジア地区責任者のビークル・ゲレタ氏は「この自然災害は実に信じがたいものだ」と話す。

「この様なことはかつて起きたことがない」。スリランカのベルナルド・ゴーネテレケ国連大使は「スリランカでは西部と南部の海岸が、高さ14メートルにも及ぶ巨大な津波に襲われた。12月30日現在、死者は2万3000人に上っており、百万人以上の人が家を失った」と惨状を語った。

国連緊急支援担当官のジャン・エゲランド氏は「人口が密集している海岸地区が襲われたことから、この数年では最悪の自然災害になる可能性がある」と指摘する。

国連は創設以来最大規模の援助活動に乗り出すと共に、国際社会に被災国への支援を呼び掛けた。国連救助チームの第1陣は12月27日にスリランカに到着。休暇中だったアナン事務総長も予定を繰り上げて国連本部に戻り、自ら援助活動の指揮に当たった。国連のフレッド・エックハード報道官は、アナン事務総長が12月29日、主な援助国と被災国の首脳と電話で会談し、具体的な状況を把握したことを明らかにした。

中国政府も南アジアと東南アジアへの援助に乗り出した。政府は12月28日、インドとインドネシア、タイ、スリランカ、モルディブに対し、2163万元(1元約13円)相当の食糧とテント、じゅうたん等の緊急援助物資の提供と現金支援を行うと表明。第1陣の物資は12月29日早朝、スリランカに輸送された。同時に政府は、100人から成る医療チームを派遣することも決定した。

国務院の温家宝総理は12月27日、インドネシアのユドノヨ大統領、モルディブのガコーム大統領、インドのシン首相、スリランカのラジャパクセ首相、バングラデシュのジア首相、タイのタクシン首相、マレーシアのバダウィ首相、ミャンマーのニュン首相らに「中国政府と中国人民は友好的な隣国と人民に対し深い同情の気持ちを示すと共に、救援活動に対しできうる限りの支援と援助を提供する」との電報を送った。

中国の国際救援チームは12月29日、被災地に向けて出発した。