「三農」(農業・農村・農民)問題は一貫して中国の発展を妨げる重大な問題となっていた。1979年に農村で改革を実施して以降、社会・経済ともに急速な発展を遂げ、第2、3次産業も成長を続け、2005年に国内総生産(GDP)は18兆2321億元と、1979年の30倍近くに達した。だが、農業には改革・開放でより多くの成果がもたらされることはなかった。農業のGDPに占める比率は下がり続け、1979年の25.6%から2005年には12.4%になった。農業は発展が遅れ、農村の経済は貧しく、農民の生活は低下しており、こうした状況を変えるのが一貫して政府の事業の重点となっている。多様な方法を講じて一部で成果を収めたものの、三農をめぐる総体的に苦しい局面について言えば、良好な解決方法はなかった。
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